初会見で「再交渉」言及するか
徴用工の個人請求権の問題については、日本政府は1965年の日韓請求権協定で「完全かつ最終的に解決された」との立場だが、韓国の最高裁は2012年に「個人の請求権は消滅していない」とする判断を示した。
これを機に、元徴用工や元女子挺身隊が日本企業を相手取って相次いで訴訟を起こしており、続々と日本企業が敗訴している。
文氏は大統領選期間中、慰安婦合意の「再交渉」を公約していたが、今回の演説で再交渉を主張することはなかった。
文氏は8月17日、就任後初の記者会見に臨む。今後、日本側に具体的な対応を求める形で両問題を「蒸し返す」かどうかが焦点のひとつになりそうだ。
日本側は従来の立場を変えない構えだ。日韓議員連盟幹事長を務める自民党の河村建夫元官房長官は8月15日午後、安倍首相と会談。河村氏が記者団に明らかにしたところによると、安倍氏は
「ゴールポストが動くことは絶対にあり得ない」
と述べ、再交渉には否定的な考えを強調したという。