震災の「影響」も記録
その後も、東日本大震災が起きた11年の6月には、震災の影響による供給量不足に対応するためペット飲料のキャップが白無地になるとの告知チラシが本体に張り出されたり、16年7月に2度目の本体入れ替えがあったり......と、このブログは自販機をめぐる様々なドラマ(?)を伝えてきた。
しかし、なぜ自販機を観察し始めたのだろうか。その理由を、ブログ開設から3年を迎えた08年8月4日の記事で、運営者本人が次のように明かしている。
「妹の一周忌に彼女が好きだった『馬鹿馬鹿しくて無意味なもの』を何か作ってみようと思いつき、その翌日2005年8月5日から記録を始めたのが、このブログを作ったきっかけです」
また09年8月5日の記事では、「この間抜けなブログがなんと4年も続きました」として、「妹もあちらで呆れてることでしょう」との思いをつづっていた。
なお、12年にわたって見守り続けてきた自販機の撤去後、運営者は17年8月5日にツイッターを更新。自販機が置かれていた跡地を撮影した写真をアップすると共に、
「設置場所の前側と後ろ側に高低差があったことがわかる」
と新たな発見を報告。その後、9日の投稿では、観察していた自販機が無くなった焼肉屋の外観写真をアップし、「もしかしたら私には見えないだけかもしれません」とどこか寂しげな一言を寄せていた。