包茎の「皮」がHIV感染の温床になる 切除手術でリスク低下する可能性

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コンドームほか複数の予防手段との併用を

   この結果から、研究チームは生殖器上の嫌気性細菌の量を減らせばHIV感染を抑えられる可能性があるとし、薬剤を利用した除菌のほかに包皮切除も有効な手段になると結論づけた。

   ただし研究チームは論文の中で、いくつかの注意点を挙げている。まず、今回の研究で包皮切除の効果を確認したのは、対象とした「異性愛者の男性においてHIV感染率が大幅に増加している」という環境に限られる。そうではない状況では調査をしていないため、包皮切除による効果の有無は不明だ。

   日本の場合、厚生労働省エイズ動向委員会による2016年の調査報告を見ると、1990年代に比べればHIV感染者数は増加しているものの、ここ数年は横ばい。感染経路は「同性間の性的接触」が7割近くを占めている。世界のHIV患者の6割近くが存在するアフリカとは状況がかなり異なると言える。

   また、包皮切除が絶対的な予防法になるわけではない。研究チームも「コンドームなど複数の予防手段と併用することでより効果を高める可能性があるもののひとつ」と位置付けている。

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