ニオイの違いで2つのタイプに分かれる
ところで遺伝子の解析はどう行うのか。研究員がこう説明した。
「ヒアリには仲間同士をニオイで認識する『Gp-9』という遺伝子があります。この遺伝子にはBB、Bb、bbの3つの型があります。BB型の働きアリは、BB型のニオイがする女王しか受け入れないので、巣が単女王型になります。Bb型とbb型の働きアリは、Bb型とbb型の女王を受け入れるため、多女王型となります。小文字の『b』というニオイの遺伝子があることが重要なのです」
日本に侵入したタイプがいったいどちらなのか、判明するのはまだ先だが、研究員は「侵入ルートは様々ですから、両方のタイプがいる可能性が考えられます」と語った。