JR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」が2017年8月13日未明、新潟県五泉市馬場町のJR磐越西線を走行中、線路内で倒れていた会社員男性(38)をはねた。男性はその場で死亡が確認された。
事故が起きた「四季島」は1泊2日の行程で、1人あたりの乗車価格は最安プランでも32万円に及ぶ。それだけにインターネット上では、「テンション下がるだろうな」」「最悪な旅やん...」などと乗客に同情するような声が出ている。
1泊67万5000円のプランも
事故が起きたのは、JR磐越西線北五泉-五泉間。報道によれば、はねられた男性は線路上に横たわっていた。運転士は男性の存在に気付き、急ブレーキをかけたが間に合わなかった。男性は酒を飲んでいたという。
「四季島」は12日朝に東京・上野駅を出発。山梨県と長野県を通って新潟県内に入り、福島県の会津若松駅に向けて走っていた。四季島の死亡事故は17年5月の営業運行開始後、初めて。
13日夕にJ-CASTニュースの取材に応じたJR東日本新潟支社広報室の担当者によれば、四季島は事故の影響で現場付近に約2時間半停車した。この事故で同線と信越線の普通列車5本が運休となり、約600人に影響が出た。四季島の乗客34人、乗員18人にけがはなかった。
なお、JR東日本広報室の担当者によれば、四季島は13日16時30分までに上野駅に到着した。本来の予定到着時刻は16時20分頃で、数分程度の遅れが生じたことになる。担当者は、
「(事故の影響を受けて)若干時間の見直しはありましたが、お客様に下車頂いて駅周辺を観光して頂くプランについては、当初の予定通りすべて実施しています」
と話した。
「お気の毒としか言いようがない」
四季島は、車内の17室すべてがスイートルームで、乗客にはドレスコードもある豪華列車。乗車価格も高額で、1泊2日の行程の料金は1人あたり32万~67万5000円。3泊4日の行程には1人142万5000円のプランもある。
こうした豪華列車だけあって、今回の人身事故についてインターネット上では、「旅の思い出が台無し」などと四季島の乗客に同情的な声が目立つ。ツイッターやネット掲示板には、
「乗ってた人最悪な気分だろうなぁ」
「一生の思い出の楽しい旅行がこんなになってお気の毒としか言いようがない」
「この列車は記念の旅行にと乗る方も多いだろうから、乗客はマジギレだと思う」
「一生に一度かもしれない豪華寝台列車の旅、テンション下がるだろうな」
との声が相次いでいる。そのほか、「こりゃブランドにも傷が付きますね」「イメージ的に大打撃じゃないのか」といった指摘もあった。
今回の死亡事故を受け、乗客への「払い戻し」はあるのだろうか。J-CASTニュースは13日夕、JR東日本広報室の担当者に尋ねたが、
「まだ運行が終わったばかりですので、現時点では何とも言えません」
とのことだった。