愛犬がヒアリに刺された!どうする? 「ヒアリ大国」米のペットサイトに学ぶ

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   日本での侵入が確認された南米原産のヒアリ。人間でさえ死に至らしめる猛毒を持つアリだ。裸足で散歩するワンちゃんが刺されたらどうしたらよいか、心配な愛犬家も多いだろう。

   そこで「ヒアリ被害の先進国」米国では、飼い主はどんな対策をしているのか調べてみた。さすがに普段からいろいろな準備している。

  • 公園で遊ぶ時は特に注意を
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ブルブル震える愛犬の足にビッシリとアリの群れが

   ペットのお助けサイト「PetHelpful」(2016年10月16日付)では「愛犬がヒアリにかまれたら何をすべきか」を、実際に愛犬が災難に遭ったジェニファーさんの体験談という形で特集している(要約抜粋)。

――私はカイザーと公園を散歩していた。スマホに着信があったのでチャットに夢中になっていると、カイザーが芝生の上を寝転がり、遊んでいた。数分後、カイザーは芝生を離れ地面の上にいた。ブルブル震えて様子がおかしい。「どうしたの、カイザー?」。見ると、真っ赤なアリたちがカイザーの足にびっしり。さらに背中に上ろうとしていた。

   私は、アリたちをつまみ落し、急いで家に帰った。カイザーはアレルギー反応に苦しみ始めていた。アリに刺された数か所の足の痕をしきりになめる。すぐに強迫性のなめ方に変わり、自分の足をかみ始めた。「これはいけない!」。私は急いで行動をとった――。

   こうしてジェニファーさんがとった行動をとおして、愛犬がヒアリにかまれた時の対応策を紹介している。

(1)まず、犬の体からヒアリを落とさなければいけないが、絶対に(ホースなどで)水をかけてはいけない。アリがパニックを起こし激しく刺す。タオルや衣服を手に巻きつけ1匹1匹取り除く。顔、足、お腹...とアリが残っていないか確認する。
(2)アリに刺された傷は、最初は激しい痛みがあり、その後はひどくかゆくなる。犬はかゆみに耐え切れず、傷口をかむ。かゆみを抑えるには、ベーキングソーダ(重曹)と水をペースト状にしたものを傷口に塗るとよい。ジェニファーさんはそれをペットボトルに入れ冷蔵庫に保存していたので、すぐにカイザーに塗った。
(3)ジェニファーさんは、アレルギー反応(アナフィラキシーショック)の兆候に備え、獣医に処方してもらったベナドリル(抗ヒスタミン剤のアレルギー緩和薬)を手元に置いていた。すぐにカイザーに飲ませた。

   幸いカイザーの症状は軽く済んだが、3か月後も足の傷痕は残った。後で公園に行くと、芝生にアリ塚があった。カイザーがアリ塚の上で寝転がり、アリを怒らせたと思われた。

アリを犬の体から落とすにはクレジットカードで

   もっと重い症状の時はどうすればよいのか。動物病院「VCA Animal Hospital」のウェブサイト「虫に刺された時に最初にできること」では応急措置をさらに詳しく説明している。

(1)まず刺した(かみついた)昆虫を特定する。アリか、ハチか、クモか。
(2)アリがまだ犬に付着している場合、クレジットカードでこすり落とすのがベストの方法。間違ってもピンセットでつままないこと。アリの体を絞って毒をさらに注入することになる。
(3)ベーキングソーダと水をペースト状にしたものを傷口に塗り、痛みとかゆみを楽にしてあげる。
(4)傷口の腫れを最小限にするため、10分間ほど保冷剤や氷パックを当てて冷やす。
(5)アレルギー反応を抑えるため、抗ヒスタミン薬を1回投与する(事前に獣医から投薬法を学んでおく)。
(6)犬がまだ傷口をなめたり、かんだりしている時は、傷口が感染症を起こさないようコーン帽子(犬がかめないようにする円錐型帽子)をつける。
(7)体力維持のため、新鮮な水と食べ物を与える。缶詰より水分の多いスープ食の方が弱った胃腸に優しい。

以上が応急措置だが、症状が深刻な場合はすぐに動物病院に連れて行かないと危険だ。その場合のサインは――。

(1)頭や首に大きな腫れがあり、呼吸を困難にさせている。
(2)全身のブツブツの発疹や腫れがある。
(3)ゼエゼエと苦しい呼吸をしている。
(4)のどに腫れがあり、犬が唾液を飲みこめない。
(5)おう吐や下痢がひどい。
(6)犬が興奮している(脳神経系をやられている可能性がある)。
(7)発作、めまい、ふらつきを起こしている。

以上の症状があったら飼い主の手に負えない。すぐに動物病院に電話しよう。

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