映画「ゴジラ」シリーズで初代ゴジラを演じたスーツアクター・俳優の中島春雄さんが2017年8月7日に亡くなったことが分かった。88歳だった。
中島さんは25歳だった1954年公開の第1作から18年間ゴジラをつとめあげ、「ミスター・ゴジラ」の愛称で親しまれた。
ゴジラシリーズのほか円谷英二作品に多数出演
山形県酒田市出身。1929年1月1日生まれ。出演したゴジラシリーズは第1作「ゴジラ」(1954年)をはじめ、「キングコング対ゴジラ」(1962年)、「怪獣大戦争」(1965年)など12作品。「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」(1972年)を最後にゴジラシリーズを去ったものの、ゴジラ俳優として世界的に知られており、2014年に米国映画「GODZILLA ゴジラ」を米軍横須賀基地で上映した際にはゲストとして招かれた。
ゴジラシリーズで特撮監督をつとめていた円谷英二氏の他の作品にも数多く出演。「ウルトラQ」「ウルトラマン」「空の大怪獣ラドン」など日本を代表する特撮作品で怪獣役を演じ、日本の特撮界においてスーツアクターの草分けとなった。
90年代以降のゴジラシリーズで特殊メイクや造形チーフを担当してきた若狭新一氏は7日「1954年からゴジラを演じられた、中島春雄さんがお亡くなりになりました。心からご冥福をお祈りします」とツイッターに投稿し、中島さんと笑顔で写る2ショット写真をアップした。
米メディアも「真の映画の伝説」
米メディア「International Buisiness Times」でも7日付で中島さんの訃報を伝え、「彼がゴジラを最初に演じたのは1954年。本人はその時知る由もなかっただろうが、この役で彼は真の映画の伝説となる」と功績を称えている。
怪獣映画を代表する人物の一人である中島さんには、ゴジラファンや特撮ファンなどから、ツイッターで続々と追悼コメントが寄せられている。
「初代ゴジラから様々な怪獣のスーツアクターをやられ まさに怪獣伝説を作った一人です」
「怪獣同士の戦いや、怪獣が街を破壊する姿に迫力を感じるのも中島さんの情熱あってこそ」
「誰も見たことのない『怪獣』を円谷英二氏と共に作り上げた偉大なるお方」
「着ぐるみ特撮を演じた第一人者。それがいかに後々影響を与えているかは計り知れない」
「中島春雄さんの仕事を見ると『この人が怪獣演技を作り出さなければ日本の怪獣イメージはどうなっていたか』と思えるくらいな大きさを感じる 御冥福をお祈りします」