母乳は自分の赤ちゃんにだけ与える愛の証。それなのに、牛乳がなかったからと自分の母乳でケーキを作り、学校のバザーで売った母親が欧米のネット民からバッシングを受けた。
「母乳は栄養価値が高いのに、どこが悪いの?」とツイートしたからだ。「犯罪行為よ!」「オシッコで作るのと同じ!」と大炎上状態だ。「Independent」「Sun」「Fox TV」「News24」など欧米メディアが相次いで報じた。
「自分の体液を他人の子に食べさせて、あなた、サイコ?」
「Independent」(2017年7月21日付)によると、事の発端は同年7月、Facebookのアカウントに匿名の母親からこんな投稿が載ったこと。
「アドバイスがほしい。自分の母乳を使ってブラウニー(四角いチョコレートケーキ)を作り、学校のバザーで売ったの。牛乳を買う時間がなかったし、母乳は栄養価が高いからたいしたことじゃないと思ってやったわけ。ほんの少量だったし。ところが他のママの1人に見つかり、大げさに吹聴されたの。どうしたらいいか分からない。何か意見ある?」
この投稿をFacebook内の母親向けサイト「Sanctimommy」が7月18日にシェアすると、激しい批判が殺到した。
「驚いた! それって、犯罪レベルの行為じゃない」
「母乳は血液や精液と同じ体液でしょ。病原菌を運ぶのよ。だから母乳バンクのミルクだって、ちゃんと検査してから他の母親や赤ちゃんに提供されているのよ」
「ほかの子どもに、こっそりあなたの体液を入れて焼いたケーキを食べさせるなんて、あなた、サイコ?」
「レモネードを作ろうと思ったけど、水がなかったからオシッコで作ったのと同じね」
「投稿を読んで恥ずかしくなったわ。あなたが本当に栄養を気にしているのなら、ケールとココナッツオイルのスムージーを作ったはずです」
また、こんな意見もあった。
「そもそもブラウニーを作るのに牛乳は必要ないはず」
また、米食品医薬品局が出している母乳に関する注意事項を紹介した投稿もあった。それによると、他人の母乳にはHIV(エイズ)ウイルスや違法ドラッグの化学物質が含まれている場合があるため、未検査のまま母乳を提供してはいけないとアドバイスしている。
こんな風に非難の大洪水だが、「news.co.au」(7月21日付)は、父親からのこんな応援エール(?)も紹介している。
「こりゃ~愉快な話だ。私の息子は生後6週間、乳児集中治療室にいた。私はお世話になっている看護婦たちによく焼き菓子を持って行ったが、彼女たちは『受け取れない』と言ったよ。理由は、母親がよく彼女たちの許可を得ずに、見ていないところで母乳を与えているので、不安になったのだろうね。そこで聞かせてほしいのだが、この『母乳ブラウニー・ママ』は初犯なのかね? それとも常習犯なのかね?」