子どもに勧められ母親が初めて乳がん検診に
林さんは子どもたちに教えている「がんを防ぐための新12か条」を紹介した。
「1条:タバコは吸わない」「2条:他人のタバコの煙をできるだけ避ける」「3条:お酒はほどほどに」「4条:バランスのとれた食生活を」「5条:塩辛い食品は控えめに」「6条:野菜や果物は豊富に」「7条:適度の運動」「8条:適切な体重維持」「9条:ウイルスや細胞の感染予防と治療」「10条:定期的ながん検診を」「11条:身体の異常に気がついたら、すぐに受診を」「12条:正しいがんの情報でがんを知ることから」
番組では、2016年に全国に先駆けてがん教育を始めた神戸市立東落合中学校の特別授業の様子を紹介した。林さんは早期発見の重要性を説いた。
林さん「がんというと『死』のイメージがあります。そうではありません。がんの5年生存率は、全ての進行度では62.1%なのに対し、早期発見で90.4%なのです。9割が助かるのです」
こうした授業を続けた結果、生徒たちに変化があった。授業前のアンケートでのがんのイメージは「怖い」「治らない」「死」などネガティブなものがほとんど。ところが授業後は、「早期発見で9割治るのは安心した」などという感想に変わった。そこで、林さんはさらに「がんになったら、仕事や家事を続けることは難しいと思うか?」と踏み込んだ質問を投げかけた。生徒は8割が「難しい」と答えた。しかし、林さんは「周りのサポートがあれば続けいくことは可能だ」と説いた。生徒たちは「もし家族の誰かががんになったら、一緒になって闘いたい」と感想を述べた。
柳澤秀夫解説委員「この子たちが将来、経営者になったら日本も変わるね。がんになった従業員を支えてくれるでしょう」