がんになったら親子でどう向き合うか 小中学校に広がる「がん教育」とは

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【あさイチ 親子で知ろう!がんのこと】(NHK)2017年7月26日放送

   子どものころからがんに関する正しい知識を持ってもらおうと、全国の小中学校で「がん教育」が広がり始めている。子どもたちががんについて学ぶことで、親ががん検診を受けるようになったり、食生活や喫煙を見直すようになったりするメリットが大きい。

   番組では、子どもたちが学校でどんなことを学んでいるのか、またがんになったら子どもとどう向き合えばよいのかを取り上げた。

  • 親子でがんとどう向き合うか
    親子でがんとどう向き合うか
  • 親子でがんとどう向き合うか

毎年、新しくがん患者になる人が100万人

   がん教育は学校保健の健康教育の一環として行なわれる。目的の大きな1つが、がんについて正しく理解できるようにすること。授業では、がんがどうやってできるか、予防、早期発見、検診、治療などについて学ぶ。現在は一部の学校に限られているが、文部科学省のスケジュール案では、小学校は3年後の平成32年度から、中学校は平成33年度から、高校は平成34年度から全国で完全実施される予定だ。

   番組では冒頭、クイズが出された。第1問は「毎年新たにがんになる人は全国で何万人いるか?」。「A:約10万人」「B:約50万人」「C:約100万人」。正解は「C:約100万人」。なんと毎年1つの県の県庁所在地の人口並みの人々が新たにがん患者になっている。第2問は「健康な大人にできるがん細胞の数は1日何個?」。「A:数十個」「B:数百個」「C:数千個」。正解は「C:数千個」。なんと毎日数千個のがん細胞が体の中に生まれている。免疫細胞が1つ1つ退治するが、それをすり抜けた細胞ががんになる。免疫細胞の力を奪い、「がんになるリスクを最も上げる要因は?」が第3問だ。「A:遺伝」「B:タバコ」「C:暴飲暴食」。正解は「B:タバコ」―-。こうしたがんの知識を子どもたちが授業で学び始めている。

   ゲストのお笑い芸人、愛煙家の藤本敏史さんが口を尖がらせた。

藤本さん「俺も小学生の時に教えてもらえば、タバコなんか吸っていません」

   全国の学校を回り、がん授業を行なっている東京女子医大がんセンター長の林和彦さんが厳しく語った。がん授業のため、わざわざ教員免許を取った人だ。

林さん「タバコの煙には200以上の有害物質、50以上の発がん物質が含まれています。副流煙は実際に吸っている人よりも有害物質の濃度が3~5倍も高いのです。煙が付いた衣服には何時間も発がん物質が残り、家に帰ってまき散らします。他人にも迷惑になるので、ぜひやめてください」
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