「北米ではシャープブランド持ち続ける」 ホンハイと対峙するハイセンス副社長に聞く

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   中国の電機大手、海信(ハイセンス)グループの売上が2015年の900億元から16年は1033億元に増え、初めて1000億元の大台に乗った。中怡康データが発表した数字でみると、2004年以降、ハイセンスは13年連続で中国のフラットテレビ市場でトップの座にあり、HISデータによると、ハイセンスのテレビ出荷量は世界第3位となっている。

   記者がハイセンス関係者から得た米国市場販売量の最新データでは、2017年1~6月、ハイセンスの米国ブランド販売量は前年同期比197.7%増で、売上高も前年同期比200.7%増だった。同時期のヨーロッパにおけるブランド売上高は前年同期比116.0%増で、海外市場の中では、北米市場の成長が非常に速いことが分かるだろう。

  • インタビューに答えるアレックス・チュー氏
    インタビューに答えるアレックス・チュー氏
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米国市場シェア急成長の原動力

   シャープは15年に、北米市場におけるシャープブランドの経営をハイセンスに委託し、ハイセンスが北米で販売するテレビにシャープブランドを用いることで、米国での成長を速めたと思われる。16年から、ハイセンスはシャープのメキシコ工場の効率向上を図り、米国市場への製品のリードタイムが大幅に短縮された。これにより、ハイセンスの北米市場での急成長の地盤を固めた。

   しかし、風向きは突然変わった。2016年8月に、台湾の電機大手、鴻海(ホンハイ)精密が経営困難に陥ったシャープを吸収合併したからだ。ホンハイがシャープの経営に全面的に介入するにつれ、新たに元気を取り戻したシャープは、ハイセンスからシャープブランド使用権を取り戻すチャンスを探し始めた。ホンハイのシャープ買収の後、すでに数回、米国などの地方裁判所に訴訟を起こし、北米におけるシャープの商標使用権の返還を求めている。

   一方、ハイセンスが北米市場でようやく成長し始めたタイミングで、ホンハイがシャープの名のもとに米国などで訴訟を起こしたことに対し、ハイセンスはどのように対応するのか。青島海信国際営銷股份有限公司のアレックス・チュー副社長にインタビューで聞いた。

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