騒ぎを大きくする必要がないのは「逮捕と賠償は分かっているから」
こうした迷惑動画、迷惑写真がツイッターに多数投稿されるようになったのは2013年から。13年6月にコンビニ店員がアイスケース内に寝ころぶ写真を投稿したのが「バカッター」と呼ばれる始まりとされている。回転すし店の醤油口を咥えた写真や、パトカーの屋根に乗って揺らしたり、ピザの宅配店で売り物のピザの生生地を顔に張り付けたりなど多種多様あり、ツイッターは「バカ発見器」とも言われた。こうした騒動で加害者に損害賠償させたり、問題を起こした店員がクビになったりしたのだが、店そのものが閉店に追い込まれる例も出た。
ツイッターユーザーは、「バカッター」になれば騒ぎが大きくなる事を知り、店側も注意喚起をしたことで、ここしばらく「バカッター」騒動は無かったが、今回また起きてしまった。しかし、以前のような大騒ぎや加害者に対する激しいバッシングには発展していない。「いまだにこんな奴いるの?」と食傷気味の状態なのだ。かつては「バカッター」の急先鋒だった掲示板「2ちゃんねる」も、さして盛り上がっていない。
「スレ伸ばす必要もないからな。間違いなく捕まって賠償させられるのわかってるし」
「昔なら50、60スレッドとか伸びてたけど、もう馬鹿すぎて相手にもされなくなったんだな」
「沖縄遅れてるな」
などといったことが書き込まれている。ある意味ネット上では「正義感」から「バカッター」を追い詰める努力をしていたわけだが、一般社会で「バカッター」に対する警戒感が高まり監視網が広がったこともあって、関心が薄くなってしまったようだ。