介護による貧困を防ぐために 絶対にやめてはいけないこととは

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【世界一受けたい授業】(日本テレビ系)2017年7月29日放送
「家族のみんなで知っておきたい!介護破産にならないための3つの新常識」

   今や日本は、人口の4分の1以上を65歳以上が占める超高齢社会となっている。介護が必要なお年寄りは600万人以上で、1人あたりの介護費用は5年間で平均546万円かかっている。

   この負担、知識さえあれば大幅に減らせる。17年4月に刊行された「介護破産」の著者である淑徳大学総合福祉学部の結城康博教授が、介護による貧困に陥らない3つのコツを伝授した。

  • 介護による貧困を防ぐために 絶対に辞めてはいけないこととは
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公的機関に相談でお得な介護プランを

   一つ目は、「元気なうちに『介活(かいかつ)』する」。介護が始まる前に、介護について勉強したり情報を得たりしてイメージトレーニングしておく。

   ベッドに寝ている被介護者を起こしたり、食事を介助したりが体験できる「介護講座」に子供や孫と参加するのが一つの方法だ。どんな介護用品があるのか、店頭に出向いて下見しておくのもよい。

   介護を受ける側が練習しておくべきは「ありがとうの練習」だ。介護するのは人間なので、普段から「ありがとう」と言われていると、自然と手厚い対応ができる。感謝の気持ちが大切なのだ。

   二つ目は、「介護サービスの有効利用」。

   役所の福祉課や地域包括支援センターに相談すると、介護サービスのプロであるケアマネージャーを紹介してもらえる。

   例えば「食事や入浴を手伝ってほしい」と言うと、「朝と晩にヘルパーに来てもらい、日中はデイサービスに行きましょう」など、保険の範囲内で最適な介護プランを立ててくれるので、費用が抑えられる。

   千葉県の佐藤ゆきえさん(83)は、夫の重義さんと二人暮らしだ。

   朝は訪問介護ヘルパーが来て、着替えとトイレの手伝いをする。公的介護保険を利用すると自己負担額は1割となり、30分で245円だ。

   デイサービスは週3日利用している。食事や入浴、日常生活の介護を受け、7時間で1021円(食事代別)だ。

   夕方は訪問介護ヘルパーが夕食の支度に掃除、トイレの手伝いなどをし、1時間半で379円だ。

   夜、ヘルパーと入れ替わりで、仕事帰りの長女の美津江さんが家に来る。介護サービスのおかげで、安心して働けているという。

   美津江さん「ヘルパーさんやデイサービスがなければ、父と母と私と、みんなが潰れていたと思う。ありがたいです」

   結城教授「一人で抱え込まず、役所や機関に相談に行くのが大事」

   なお、公的介護保険は、年金を多く受給している人などは2割負担になるケースもある。

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