知能指数の高い子ほど長生きする!? 英国ならではのリアルすぎる研究

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   教育レベルや学歴の高い人は長生きをするという研究は多くある。社会的な地位が上がり、生活環境がよくなるからというのが理由だが、ズバリ、子どもの時に知能指数(IQ)が高い子ほど長生きをするという、ちょっと実もふたもない研究がまとまった。

   英エジンバラ大学のチームが子ども時代のIQのスコアが高いほど、心臓病や脳卒中、がんなどの死亡率が低くなるという研究を英国医師会誌「ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・メディシン」(電子版)の2017年6月28日号に発表した。

  • 子ども時代の1Qが長生きに影響?
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IQが高いと心臓病や脳卒中の死亡率が20数%減少

   同誌に掲載された論文によると、研究チームは1936年にイングランドで生まれた6万5765人(男性3万3536人・女性3万2229人)を対象に、11歳の時に受けた知能検査の結果をもとに死亡率との関係を2015年までの79年間追跡調査した。0歳から79歳までの人生を追ったのだ。

   11歳時の知能検査の成績(IQ)は、正確さを期すために点数ではなく偏差値で表わした。偏差値は最上位から最下位までの差が約15ポイントあった。研究チームは、偏差値が1ポイント上がるごとに(あるいは下がるごとに)死亡リスクがどう違ってくるか比較した。その結果、次のことが明らかになった。

(1)IQが上位の人は下位の人に比べ、呼吸器疾患の死亡リスクが28%、心臓病が25%、脳卒中が24%、消化器疾患が18%低い。

(2)がんの死亡リスクを部位別に比較すると、IQが上位の人は下位の人に比べ、肺がんが25%、胃がんが23%、膀胱がんが19%、食道がんが15%、肝臓がんが11%、血液がんが9%低い。これらのがんはいずれも喫煙習慣に関係しており、肺がんの差が特に大きいのは、IQが高い人は喫煙率が低いからだ。一方、乳がんや前立腺がん、すい臓がんなど喫煙に関係のないがんは関連がみられなかった。

(3)また、認知症関連死と自殺のリスクを比較すると、IQが上位の人は下位の人に比べ、ともに3分の1も減少した。特に認知症では、IQのスコア(偏差値)が1ポイント上がるごとに、男性では10%ずつ、女性では24%ずつ死亡リスクが減っていった。けが(事故など)による死亡リスクも、IQが上位の人は下位の人に比べ、19%低かった。

(4)全体的に女性の方が男性より、わずかだがIQの高さによる効果が高かった。

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