PKO部隊の日報破棄問題を巡って辞任した稲田朋美前防衛相は2017年7月31日、防衛省で行われた離任式に出席した。
7月28日に辞任会見した際には、背中まである長い髪を後ろでひとつに結わいていたが、この日の稲田氏は髪をバッサリ、肩にかからない長さのボブスタイルにしていた。
「髪を切る」意味
髪を切るのは身だしなみの一環だが、女性が突然髪を短くすると、「なにか心境の変化でもあったのでは?」と噂されることがしばしばある。稲田氏についても、「どういう意味なんだろう」と憶測を呼んでおり、一部のニュース番組や情報番組でも突然のヘアカットが注目された。
7月30日放送の情報番組「ビビット」(TBS系)の冒頭では、司会の国分太一さんが、
「稲田さん、髪の毛もバッサリ切りまして、笑顔での挨拶ということで、なんか心晴れやかな気持ちにも見えましたが」
と、離任式での稲田氏の様子を振り返る。
同日放送の「モーニングCROSS」(TOKYO MX)では、元シンクロ選手の田中ウルヴェ京さんが、
「ここで髪を切るってどういう事に見られちゃうかなとか、そういう客観性をもうちょっとお持ちになれないのであれば、後ろにどなたか(助言する人が)いらっしゃらなかったのかなと思います」
と、安易な行動を批判した。
女性政治家の髪型を巡っては、韓国の朴槿恵前大統領がセウォル号沈没事故の際にヘアセットのために対応が遅れたとの疑惑が報じられ、非難の的となったこともある。
「もうちょっと時と場合を選べないのか」
今回の稲田氏のヘアチェンジについて、ツイッターでは
「なんか髪切って1人さっぱりしてる...」
「もうちょっと時と場合を選べないのか」
「開き直ってる感じしか伝わってこないけど」
といった厳しい声があがっている。とりわけ、辞任した当日に北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、後任の岸田文雄外相が対応に追われているなかでの出来事ということもあり、
「ミサイルが飛んできたのに任務が終わったからって後任に全て任せて自分は髪を切りに行くモラルの無さ」
など、バッシングされている。「髪切るより、腹切れよ!」という痛烈な批判もある。
稲田氏が髪を切ることで謝意を示そうとしたのかどうかは分からないが、なんとなく「頭を丸めて詫びる」ことを連想させるため、「禊ぎ??」と捉える人もいるようだ。7月29日には、不倫問題で経済産業政務官を辞任して自民党を離党した中川俊直衆院議員が丸刈りで謝罪会見をしたため、「自民党って髪を切るの流行ってんの?」という感想もつぶやかれた。
一方で、「女性は失恋したら髪を切る」という俗説になぞらえ、
「稲田、髪切った、失恋したんかいwww」
「失恋ならぬ失職したから?」
「稲田さんが髪を切ったのは安倍さんに振られたから」
と面白がるツイートも散見される。