米大リーグ・レンジャーズのダルビッシュ有投手(30)が2017年7月31日(日本時間8月1日)、トレードの締め切り直前でドジャースへのトレード移籍を決めた。
ドジャースは現在、74勝31敗でナ・リーグ西地区の首位を独走しており、投手陣は西地区でトップの防御率3.09をマークしている。その一角を占めるのが、25日に9勝目を挙げた前田健太投手(29)。ただダルビッシュが加入すれば、前田がローテ―ションの座を守るのは俄然難しくなる――。ネット上では、こう心配する声が上がっている。
ダルは、メジャー最強左腕の穴を埋められるか
トレードが締め切られる日本時間8月1日5時の約10分前、ダルビッシュはツイッターで「10min!!」とつぶやいた。妻で、元レスリング世界女王の聖子さんもツイッターで「あと7分だしもうないだろうと安心しきってます私」とツイート。レンジャーズ残留で確定か......そう思われた締め切り直前、レンジャーズとドジャースの間で、ダルビッシュを含むトレード交渉が成立したと米メディアが次々と速報を打った。
レンジャーズは公式サイトで、ダルビッシュを手放し、ウィリー・カルフーン外野手と右投げのA・J・アレクシー投手、レンドン・デービス内野手を獲得したと発表した。同内容は、ドジャースの公式サイトでも発表された。ドジャースの3選手はいずれも、マイナー選手だ。
ダルビッシュ獲得の報を受け、ドジャースのルーキー、コディ・ベリンジャー内野手はツイッターで「今季、ユウと対戦しなくていいことは喜ばしい」とコメントし、エンリケ・ヘルナンデス内外野手も「Yuuuuuuuu!!!」と投稿するなど、新チームメートからの歓待の声が上がった。
ダルビッシュは2012年の大リーグ移籍からずっとレンジャーズひと筋だった。今季は22試合に登板し、防御率4.01、6勝8敗。打線の援護に恵まれず、勝ち星こそ付いていないが、奪三振能力などメジャーでの評価は高い。
ドジャースでは現在、メジャー最強左腕のクレイトン・カーショー投手や、右のブランドン・マッカーシー投手が故障者リスト(DL)入りしており、ダルビッシュにはその穴埋めが期待されているとみられる。
マエケンにエール「なんとか先発ローテに残ってほしい」
一方、ドジャースにはメジャー2年目で奮闘を続ける前田健太がいる。今季は18試合に登板し、9勝4敗、防御率4.09。直近の3試合で3連勝している。
ただ今回のトレードで、前田のローテーション争いは俄然厳しさを増すだろう。ダルビッシュを獲得したのにとどまらず、ドジャースは同日にレッズからトニー・シングラーニ投手、パイレーツからトニー・ワトソン投手を獲得して救援陣の補強に成功。カーショー、マッカーシーの2人が抜けているとはいえ、12勝1敗のアレックス・ウッド投手、8勝4敗のリッチ・ヒル投手......前田より好成績をおさめるピッチャーは他にもおり、うかうかしていられないのが実情だ。
ツイッターやネット掲示板では、
「ダルビッシュ選手がレンジャーズからドジャースへトレードされた。日本人投手では、前田健太選手がいるので楽しみです」
「ドジャース先発陣 ・カーショウ ・ウッド ・ダルビッシュ ・前田 強ぇ~」
などと、ダル、前田の「競演」に注目する声が上がった。
ただ前田には、
「ダルビッシュ ドジャース決定したな これで前田健太がローテ外れるんちゃう?」
「前田健太はもしかしたら中継ぎに降格かもしれないですけど、なんとか先発ローテに残ってほしいものです」
と先発ローテ入りを不安視する声も集まっている。