男性の精子の数がこの40年間で半減 専門家は原因調査の必要性を指摘

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「気になる人は早く子どもを」と専門家

   イギリスの新聞ガーディアンの取材に、デンマークで新たに軍隊に入隊する若者の精子の調査を15年にわたって続けているシダンスク大のジェンセン教授は「私たちの調査では、精子減少は止まったと思っていたので、この結果には驚いた。ただ精子の数そのものは減少傾向にあるので、そうした結果がこの調査に反映されている可能性もある」と話している。

   イギリス・シェフィールド大のペーシー教授(泌尿器科)も同紙に、「この調査は精子減少を裏付けるかなり確かなものだ」と評価しつつ、「減少傾向が今後も続くかどうかはまだ即断できない」と慎重な見方だ。その一方で、「精子の数が少ないことが気になるが、子どもを持ちたいと考えている人は、早めに子どもを作るようにしたほうがいいだろう」とアドバイスしている。

   この研究はイギリスで大きな反響を呼んでいる。イギリスの公共放送BBCは調査チームのレバイン博士が、「生活の仕方やわれわれを取り巻く環境、日常的にさらされる化学物質などに変化がなければ将来、何が起きるか憂慮している。究極的にはそれが人類滅亡といったことにもつながりかねない」という厳しい警告まで紹介している。

   今回の調査は北米や欧州を中心にした地域が対象で、アジアやアフリカ、南アメリカなどのデータは含まれていない。これは手がかりになる英文での有力な研究が少なかったためだという。

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