VWの場合は...
最も大きな影響を受けた国の一つが「消費者の目は世界一厳しい」といわれる日本だった。VWは高級車ではないため国内でも人気があり、不正発覚前年の2014年まで15年連続で輸入車販売1位だったが、2015年は前年比18.8%減の5万4765代で2位に転落。2016年はさらに15.8%減らし、4万7233台の3位に転落した。
代わりに首位に躍り出たのが、メルセデス・ベンツだった。2015年は同7%増の6万5159台、2016年はさらに3%増の6万7378台と順調に伸ばしてきた。
メルセデス・ベンツ日本は「Cクラス」など14モデルのディーゼル車を販売。昨2016年は約2割がディーゼル車だったという。同社は当初、国内で販売されるディーゼル車は欧州の仕様と異なり、排ガスの規制も違うため、無償修理の対象外だとアナウンスしていた。しかしその後、「ダイムラーから日本でも同様の対応を行っていくとの連絡を受けた」と発表するなど、対応は混乱している。独当局の捜査とダイムラーの対応に、世界中のベンツ愛好家が注目している。