【健康カプセル!ゲンキの時間】(TBS系)2017年7月23日放送
「夏特有の○○が引き起こす 熱中症と間違えやすい2大病」
めまいや吐き気、倦怠感、しびれ...。この暑い時期にこんな症状が出たら、「熱中症かな?水分を摂ってちょっと休むか」と自己診断で済ませてしまう人が多そうだ。
しかし、熱中症ではなく、脳梗塞や腎臓病になっているかもしれない。夏にこそ注意したい、危険な病気のメカニズムと対処法を知っておこう。
実は冬よりも夏に多い脳梗塞
ある50代の男性は、5年前の9月上旬、めまいとふらつきに襲われた。
軽い熱中症だと思ったが、翌朝顔を洗っていると左手に軽いしびれを感じた。病院へ行くと、脳梗塞と診断された。
脳梗塞は、高血圧や動脈硬化による血栓などが原因で血管が詰まり、脳の神経細胞が死ぬ病気だ。寝たきりや後遺症による長期のリハビリを強いられ、一歩間違えれば命を落とす。
血圧が上がりやすい冬に多い病気と思われがちだが、実は最も多いのは6~8月だ。
血液には赤血球が含まれているが、脱水状態で血液の水分量が減ると、赤血球が固まって「凝集塊(ぎょうしゅうかい)」ができる。それが血管のせまい部分で引っかかって血液が流れなくなり、脳梗塞に発展する。
細い血管が詰まる「ラクナ梗塞」と呼ばれる脳梗塞になると、熱中症のような症状があらわれる。死ぬ神経細胞が少なく、軽い症状しか出ない場合があるが、放置すると手足が動かなくなり危険な状態に陥るおそれもある。
脱水状態の目安は、
(1) 軽度 喉のかわき、だるさを感じる。
(2) 中等度 口の中がかわきねばねばする。尿量が少なすぎる。
(3)高度 意識がもうろうとし、血圧が低下する。ここまでくると、脳梗塞にならずとも命の危険がある。