国内初「ヒアリに刺される被害」発生 アレルギー反応出たら...正しい初期対応

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   ヒアリの被害が、国内で初めて報告された。福岡市は2017年7月27日、コンテナ内で荷卸しをしていた作業員1人がヒアリに刺されたと発表した。病院で手当てを受け、軽症だという。

   ヒアリの脅威が現実になってきたわけだが、刺されたらすぐに命を落とすわけではない。対処法を知り、「正しく怖がる」ことが大事だ。

  • 「正しく怖がる」ことが大事
    「正しく怖がる」ことが大事
  • 「正しく怖がる」ことが大事

初期対応が重要、仰向けに寝かせ両脚を高く

   ヒアリは攻撃性が強く、毒針で何度も刺してくる。万一刺されたときにどうすればよいか、環境省が公開しているパンフレット「ストップ・ザ・ヒアリ」を見てみよう。

   まず刺されると強い痛みが走るが、毒の反応は人によって異なる。軽度だと刺された個所に痛みやかゆみが生じ、うみが出る程度で済む。中度の症状では、刺されて数分後から数十分後に腫れあがり、部分的または全身にじんましんが現れることがある。重度になると、刺されて数分から数十分で息苦しさや動悸、激しいめまいを起こし、意識を失う恐れがある。こうした症状は「アナフィラキシー」の可能性が高く、最悪の場合は死に至る。

   刺された直後は「20~30分程度は安静にし、体調の変化がないか注意してください」とある。一方、アナフィラキシーと思われる症状が見られた場合の初期対応は、日本アレルギー学会の「アナフィラキシーガイドライン」が参考になる。刺された人を仰向けに寝かせ、両脚を30センチ程度高くする。呼吸が苦しいときは少し状態を起こして、おう吐している場合は顔を横向きにする。なお、突然立ち上がったり座ったりすると、容体が数秒で急変することがあるので注意が必要だ。

   症状は急速に進むので、なるべく早く一番近い病院を受診する。「アリに刺された」「アナフィラキシーの可能性がある」と伝えるのが大切だ。もしも自分が過去にアナフィラキシーを起こしていたら、事前に医師と相談して「エピペン」と呼ばれる補助治療剤を用意しておくのも有効だ。症状が現れた際に、応急処置として自分で太ももに注射する。

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