PKO部隊の日報破棄問題などで追及を受けていた稲田朋美・防衛相(58)が辞任の意向を固めたと、2017年7月27日、NHKが夜7時のニュースのトップで伝えた。
また共同通信もウェブ版で、「政府関係者」の話として同内容の速報を配信している。
特別防衛監察の発表前に決断か
稲田氏をめぐっては、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報「隠蔽」問題に関与したとの疑惑が浮上していた。本人は関与を否定し続けていたものの、25日にはフジテレビが、防衛相幹部から稲田氏が日報の存在を報告された際の「手書きメモ」の存在を報じていた。
28日には防衛相が特別防衛監察の結果と関係者の処分を発表する予定で、27日には、岡部俊哉陸上幕僚長が辞意を固めたと各紙が報じている。稲田氏の「隠蔽」への関与の有無が焦点となる中、8月3日の内閣改造を待たず、辞任を余儀なくされたと見られる。
稲田氏はこれ以前にも森友学園問題、また都議選での「自衛隊としてお願い」発言などが批判の的となっていた。
同じ27日には、民進党の蓮舫代表(49)が代表を退く考えを明らかにしており、与野党の女性政治家がそろって「退場」する格好となる。