コラーゲンとアドレナリンの両方を作っている
ビタミンCはカラダのさまざまな場所でまったく違った役割を担っている。その中には美と若さに欠かすことのできない役割もある。美肌の条件は、弾力ある張りを作るコラーゲンだが、ビタミンCはコラーゲンの弾力構造を作り出す役割を担っている。活性酸素を防ぎつつ、コラーゲンも作っている。ビタミンCは2重の働きで美肌を守っている。
さらに重要な働きは、元気さを保つことだ。カラダの中で最もビタミンCが多く存在するのは副腎だ。ここでビタミンCはアドレナリンを作るのに使われる。アドレナリンは「やる気ホルモン」と言われ、脳に作用して意欲や活力を高める働きをしている。ビタミンCが少なくなると、「うつ傾向」になることもわかっている。
MCの後藤「よくビタミンCを大量にとると、副作用があってよくないといいますが、大丈夫なのでしょうか?」
石上部長「今まで報告されている副作用では、1回に8000ミリグラムくらい摂取すると、下痢をする人がたまに出るということです。ビタミンCは多く取れば取るだけ吸収能力が下がるため、1回に取りためるのではなく、少ない量をこまめに取ったほうがいいと思います」
実はビタミンCを1000ミリグラムも食事からとるのは難しい。番組ゲストのタレントかたせ梨乃さんの1日の食事からビタミンCの量を調べた。朝昼晩ともに野菜たっぷりのバランスのいい食生活だったが、ビタミンCは93.2ミリグラム。厚労省の基準の100ミリグラムにも足りていなかった。ではどうしたらよいのか。秘策となる飲み物がある。それは緑茶だ。緑茶(煎茶)に含まれるビタミンCの量は260ミリグラムで、先に紹介野菜に比べて断トツの1位だ。
番組では、「知覧茶」という銘柄で知られるお茶の町、鹿児島県南九州市を訪ねた。地元で茶摘みをしている高齢女性のグループに案内してもらう。平均年齢は80歳の7人。皆さん肌がツヤツヤしている。彼女たちの「肌年齢」を特別な装置で測ると、平均68歳だった。お見事! 12歳も若い。茶を摘みながら、朝ご飯、午前中の休み、昼ご飯、3時のおやつ、夕食時...と1日に7~8回もお茶を飲む。中には1日に2リットル以上飲む人もいる。
リーダーの上野絹子さん宅を訪ねると、お茶として飲むだけではなく、さまざまな料理にお茶を食べていた。上野さんのイチオシのレシピがこれだ。
【お茶がらとしらすのつくだ煮】
●材料(4人前)お茶がら100グラム、しらす干し大さじ3、砂糖小さじ2、酢小さじ1、めんつゆ大さじ1。
●つくり方:(1)軽くしぼったお茶がらをフライパンに入れてから炒りする。(2)お茶のにおいがしてきたらしらす干しを入れる。(3)少し炒めて酢を加える。(4)酢がからまったところでめんつゆをまわし入れる。汁気がなくなるまで炒めたら出来上がり。
最後に石神教授がこうアドバイスした。
石神教授「基本的には食べ物からとったほうがいいですが、1000ミリグラムとるというのはなかなか難しい。サプリメントや飲料からとることを考えてもよいと思います」