突然だがクイズだ。日本の都道府県で、初めて公式のツイッターアカウントを作ったのは、いったいどこだろうか。
答えは、青森県。歌手の広瀬香美さんの「ヒウィッヒヒー」発言と同じ2009年7月なので、企業なども含め、「公式」としてはかなり早い。それから8年、今や自治体によるツイッターでの情報発信は、もはや当たり前のように行われているが、実は今もまだ公式アカウントを持たない県が、いくつか存在する。
沖縄県は7月に初めて登場
長らく「ツイッターない県」の一つだった沖縄県では2017年7月3日、広報課による初のアカウントとして、「沖縄県庁広報課(@okinawa_pref)」が開設された。
それにしても失礼ですが、だいぶ「遅い」ですよね?
「今までも、検討はしてきたのですが......」
J-CASTニュース記者の質問に、県の担当者は苦笑いする。これまではテレビや広報紙などでの発信をメインにしていたが、特に10~20代など、「ネットが情報収集の中心」という人にも正確な情報を届けたいと設置に踏み切ったという。イベント情報などに加え、職員が見かけたセミの写真も掲載されるなど、やや「くだけた」スタイルで運営している。
フォロワー数は18日時点で「450」。「先週末まで100くらいだったのが急に増えてきたので......」と、担当者は手ごたえありの様子だ。
沖縄県以外の状況はどうだろうか。J-CASTニュース編集部では、全国47都道府県の「公式ツイッター」の利用状況を調べてみることにした。
「キャラクター」の名義のものも含め、都道府県としての総合的な情報を扱う公式ツイッターアカウントを運用しているのは、沖縄を含め43都道府県に上る。
フォロワー数を見ると、最多は「東京都庁広報課」の約86万人。千葉県の「チーバくん」が約22万人で続き、以下ベスト5まですべて関東勢が占める。逆に少ないのは、沖縄県は別とすると、和歌山県(約2200)、栃木県(約2700)、長崎県(約3100)、徳島県(約3200)、岡山県(約3600)といったところだ。
フォロワー数が少ない県は総じて、アカウント開設から日が浅い。単に機械的に更新情報のURLを流し続けるだけの県も少なくない中、たとえば徳島県などは画像もふんだんに使うなど、意欲的な情報発信に努めていることがうかがえるが、なかなか数字にはつながらないようだ。
「持たない」県に理由を聞くと
一方、そもそも「公式ツイッター」がないのは、石川、福井、静岡、三重の4県だ。
J-CASTニュースがこれらの4県に取材してみると、静岡県広聴広報課の担当者からは、こんな説明が返ってきた。
「SNSの利点は、利用者が関心のある情報に直に触れることができることだと考えています。そこで、県の情報を総花的に発信しても、かえって興味を持ってもらえないのでは。観光なら観光、といった具合に、特化した形での情報発信を今後も続けたいと考えています」
石川、福井、三重の3県も、もともと各部署や分野ごとのアカウントを使って情報発信しており、あえて総合的な「公式ツイッター」を設ける必要性をあまり感じていない様子だった。また、三重県の担当者は、「うちの場合、県全体としてのゆるキャラ(ご当地キャラ)もいないので......」とも付け加える。
なお、これらの4県はいずれも中部地方に属する。石川県の担当者などにこの件も尋ねてみたが、いずれも心当たりはない様子だった。