「なぜ高校野球だけが・・・」
酒井氏は7月21日、J-CASTニュースの取材に応じ、今回のツイートを投稿したきっかけについて、
「陸上競技をメーンに取材をする中で、まず感じたのが『箱根駅伝』ばかりが取り上げられるという点でした。同じ大会でも、記者が集まるのは箱根に出ている選手ばかり。短距離など他の種目で選手が優勝しても、まったく見向きもされないんです」
と話す。こうした陸上取材での経験から、同じ疑問を高校スポーツ全体にも抱くようになり、「甲子園の過剰報道」について問題意識を感じるようになったという。
実際、酒井氏は高校陸上の大会を取材する中でも、大手メディアの「高校野球に偏った」報道を実感することがあった。通常、陸上競技の県大会や関東大会は高校野球の地方大会と同時期に行われるというが、酒井氏は、
「地方紙や専門メディアは別として、大手メディアは陸上の県大会にはまず取材に来ない。どこも高校野球の地方大会には取材に行っているのに、これはおかしいんじゃないかと感じていました」
と指摘する。
その上で、インターネット上では「このまま、高校野球を重んじた報道を続けるべき」との意見も出ていることについては、
「『高校野球は大きく報じられて当然』と刷り込まれている人もいるように感じます。改めて、なぜ高校野球だけが地方大会の1、2回戦から試合結果が報じられるのか、それは本当に必要なのか、もう1度皆さんにも考えて頂ければと思います」
と話す。その上で、「部活動はあくまで『教育の一環』なのに、野球と『それ以外』の種目でメディアの扱いにこんな差が出るのはおかしいのではないでしょうか」とも訴えた。