東京・日本橋(中央区)の上を走る首都高速道路が、地下移設に向けて動き出すこととなった。石井啓一・国土交通相が2017年7月21日、閣議後の記者会見で、地下への移設に向けて具体的に取り組む方針だと発表した。
日本橋をまたぐ形でかけられた首都高の高架は、1964年の東京オリンピックに向けて建設されたものの、景観を損ねるなどとして以前から批判があった。地下に移設することで、景観の改善とともに、日本橋エリアの再開発を進める。今後、国、東京都などが協議し、費用負担の方法なども含めて具体化を目指すという。
東京都の小池百合子都知事は21日の定例会見で、「歴史とか文化とかを無視した形で、利便性のみを追求してきた。今までのインフラの悪しきモデル――とまで言ってはあれですが、私としては『イケてない』モデル」と述べ、「100年後にも誇れる東京の姿を未来に残していきたい」と意気込みを語った。