わざわざトイレに行って吸う人はいなかった
担当者によれば、トイレ内で喫煙があった場合、その吸殻がトイレ内のゴミ箱に捨てられる事が多い。そのゴミ箱には燃えやすいゴミが捨てられているため危険だし、中には紙コップの底で火を消し放置する人もいる。備え付けのトイレットペーパーに引火する可能性があるなど、火災を防ぐのが最も重要だと説明した。火が出ると緊急着陸しなければならなくなり、他の航空機運航の大きな妨げになるし、万が一の事故にもつながりかねないとした。ではどうしてトイレで喫煙する人がいるのか。担当者は、
「機内で喫煙できる時代は座席の手すりに灰皿が備え付けされていたため、わざわざトイレに行って吸う人はいなかったと記憶しています」
とし、どうしてもタバコが吸いたくなり人に隠れて吸う場所としてトイレを選んでいるのだろう、とした。法律を破り危険を覚悟してまで吸いたい人がいるのなら、安全対策のため、逆転の発想で喫煙席の復活、喫煙BOXなどの設置という対策は取らないのかと聞いたところ、
「禁煙ブームの現状のなかでは、あり得ない事だと思います」
と担当者は話していた。