傷が痛む時は授乳中でも痛み止めを
岐阜県の宮地美若(みわ)さんは、蒼士(そうし)くん(1歳6か月)を出産した時、辛い出来事があった。
宮地さん「出産した後に膣壁(ちつへき)が破れてしまって、危ない状態になって緊急手術を受けた。出産よりもそっちの方が痛みが強かったし、何より精神的に辛かった」
手術の傷は回復しているはずだが、同じ姿勢が続いた時や疲れが溜まっている時、子供を抱き上げた瞬間やずっと抱っこをしている時に傷あとが強く痛むという。
笠井氏「表面はきれいになっていても、傷口が冷えたりすると、突っ張ったり痛みを感じることは少なくない。ぬるいお風呂にゆっくり浸かってリラックスするとか、痛み止めを使ってもいい。授乳には差し支えないので、無理して薬を使わないようにと頑張る必要はない。2~3年経てば痛みを感じなくなる」
三重県の1歳7か月の男の子のママからは、出産がきっかけで痔(ぢ)になったとのメールが寄せられた。便秘や痔も、多くのママが悩む症状だ。
笠井氏「妊娠中は子宮の中で赤ちゃんが育つが、子宮の筋肉があまり収縮しない方がいいので、ホルモンが子宮を収縮しにくいように維持している。子宮の筋肉と腸の筋肉は同じ平滑筋(へいかつきん)なので、腸の動きも抑制される。お腹が大きくなるので、物理的にも腸の動きが悪くなる。産後は授乳でかなりの水分が母乳に分泌されてしまうので、便がかたくなり便秘になる」
便がかたいことや、出産時に長くいきむことが、痔の原因にもなる。
笠井氏「朝起きたら、冷たい水を飲んで少し体を動かすといい。体が動くと腸も動く。それから朝食をしっかり食べる。便意を感じたら我慢しないでトイレに行くようにする。体は冷やさず、肛門は清潔に保つようにして」
排便時に出血がある、痔が痛む、排便時に肛門から痔が飛び出す、痔が出たまま戻らない、粘液がしみ出て下着を汚すなどの症状がある場合は、病院を受診しよう。