これまでの最古は徳川光圀が振る舞った1697年
これまでは『日乗上人日記』の記録から、日本で初めて食べられたラーメンは1697年、徳川光圀が水戸藩に招いた明の儒学者によって伝授された中華麺を家臣に振る舞ったものだとされていた。それが新たな史料によって200年以上更新されることになる。
ラー博では、経帯麺のレシピを再現したレプリカをギャラリーに展示する。ここにはすでに、徳川光圀が振る舞ったとされるラーメンを再現したレプリカが展示されているが、撤去せずに「今後は経帯麺と光圀公のラーメンの両方を並べて展示します」と据え置かれる。
この記述を発見したのは、そば・うどん店向け商社・イナサワ商店(東京都北区)の稲澤敏行会長だという。専門家の協力で現代語への翻訳作業などを進め、歴史的な書物として確定し、今回の発表に至った。また、ラーメンの歴史と同時に、「室町時代当時の日本と中国が、仏教界で食文化の交流をしていたことも垣間見える史料の1つだと思います」とラー博の担当者は話している。