2017年7月14日に行われた、プロ野球・マイナビオールスターゲーム第1戦(ナゴヤドーム)の中継をめぐり、物議を醸している。
中継を担当したのはテレビ朝日。地上波初という「最新技術」を導入しての放送だったが、賛否分かれる結果となった。
弾道計測器「トラックマン」
18時からの中継が始まると、まず飛び込んできた文字は「地上波初導入『最新技術』で数値化」というテロップだった。
この最新技術とは、本塁ベース後方に設置された弾道計測器「トラックマン」を指す。ボールをレーダーで追尾し、打者であれば「打球速度」「打球角度」「飛距離」を、投手では「初速」「回転数」「SPV(球速あたりの回転数)」を計測できる。
中継は、これらの計測データを中心に「ロジカル」視点に寄った実況・解説で進んだ。
例えば4回裏、DeNA・筒香嘉智選手がレフトに本塁打を放った際は、こんな具合だ。
実況「打球速度が165キロで打球角度が28度。メジャーでホームランになっている打球速度の平均値は166キロですから、だいたいそれと同じですね」
解説・古田敦也氏「平均値ぐらいのスピードなんですが、平均値なので引っ張ったほうが明らかに早い。だから流し打ちで平均値を出せるのは相当速い」