「意味がわからない」「謎の紙芝居始まった」――。2017年7月12日深夜に第一話が放送されたテレビアニメ『SHADOW OF LAFFANDOR ラファンドール国物語』の視聴者から、こんな戸惑いの声が相次いでネット上に出ている。
この作品では、キャラクターのイラストとセリフの字幕だけが延々と流れ、一般的なアニメのような「動き」が一切ない独特の演出をあえて採用している。これに、通常のアニメ作品を期待していた視聴者が大いに「困惑」したのだ。
「映像化の意味がわからない」
『ラファンドール国物語』は、ワーナーミュージック・ジャパンが16年9月から展開するファンタジー作品。公式ウェブサイト上でコンテンツを公開しており、毎週金曜日に1話ずつ物語を更新している。
物語はイラストと字幕、声優のセリフとBGMだけで進行。いわゆるサウンドノベルゲームのような形式で、まるで音声付きの紙芝居のような表現方法が特徴だ。作品のシナリオを手掛けるのは、「ファイナルファンタジー」シリーズなどで知られるシナリオライターの野島一成氏だ。
今回のテレビ放送では、原作となるウェブ版と同じ「紙芝居」のような表現方式を採用。10分の放送枠のうちキャラクターが全く動かず、ただ字幕とセリフとBGMだけが流れるという、テレビ番組としては「異色」の作品となった。
これに戸惑ったのが、同作のテレビ版を「映像が動く、一般的なアニメ作品」と期待していたアニメファン達だった。実際、第一話の放送が始まるやいなや、ツイッターやネット掲示板には、
「なんだこれ...。 プレイ動画?紙芝居? これはアニメーションなのか」
「ん?んんん?んん?」
「ラジオドラマ? 映像化の意味がわからない」
「アニメじゃない何かが、放送されてたんだけど、あれは、何?」
といった戸惑いの声が殺到することになった。