「#民進蓮舫氏は戸籍を公表しなくていい」――ツイッターで、こんなハッシュタグが盛り上がりを見せている。
民進党の蓮舫代表は2017年7月11日、以前からの「二重国籍」問題に応える形で、戸籍謄本の公開に踏み切る考えを示した。ところがこれを良しとせず、蓮舫代表に初志を貫くよう「応援」する動きが出ているのだ。
党内からの不満に配慮したものの...
蓮舫氏の「二重国籍」問題は、2016年9月の代表選を機に注目を集めた。ここしばらくは沈静化していたものの、17年7月2日投開票の都議選での低迷もあり、その要因として批判が再燃、蓮舫氏に対して説明責任を果たすよう求める声が党内からも上がっていた。
これを受けて11日、蓮舫氏が党執行役員会で、自らの戸籍謄本の公開に踏み切る考えを示したと各メディアが伝えた。台湾籍を離脱し、日本国籍の選択宣言をした日付が記載されている戸籍謄本については、代表選当時から公開を求める声があったものの、蓮舫氏は一貫して否定的だった。ここに来ての方針転換には、高まる党執行部への不満をかわす狙いがあるとの見方が強い。
ところがこの報道が出た11日夕方ごろから、「#民進蓮舫氏は戸籍を公表しなくていい」なるハッシュタグが、ツイッターで拡散し始めた。このハッシュタグを使ったツイートを見てみると――。
「蓮舫が自ら戸籍を公表したいと言ったとしても、民主主義と基本的人権の尊重を党是とする民進党は党として断固阻止しろ」
「支持率奪回のためにこれをするなら、党内の覇権争いのためにこれをするなら、それは自党と自分のためだよね。そんなことのために、そんなことと引き換えに、この国で暮らす外国にルーツを持つ人達を不安にさせていいのか。考え直していただきたい」
「社会的な影響を考えて行動をしてください。そんな暇があるなら政治家としての仕事をきちんとしてください」
有田芳生氏らも公開に批判
二重国籍バッシングについては以前から、「差別主義、排外主義的だ」として蓮舫氏を擁護する声があった。その蓮舫氏が自ら戸籍公開を表明したことに、こうした擁護派から反発が上がっているのが、今回の構図だ。
民進党の有田芳生参院議員も、このタグは使っていないものの、自身のツイッターで11日以降、繰り返し、蓮舫氏や党に再考を求める投稿を繰り返している。
「蓮舫代表に戸籍公表を求めることは、社会的・歴史的『いじめ』であり間違っている。第一に多様性ある社会を求める流れに対する攻撃であり、安倍政権になって著しい排外主義に屈することになる。第二に戸籍問題は長年にわたる被差別部落問題などの闘いへの逆行だ。日本人である代表に全く問題はない」
一連のハッシュタグを含む投稿は、Yahoo!リアルタイム検索のデータによると、12日18時までに5000件以上つぶやかれている。