稀勢の里に早くも「休場すべき」の声 進退問題になりかねない?

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舞の海「必死に表情を変えないように踏ん張ったのだろう」

   西岩親方(元関脇・若の里)は7月10日、NHK中継の解説で稀勢の里について、前頭筆頭・貴景勝戦を前に「左腕のけがの状態はかなり回復して、けが前に近いくらいになっている」として期待したが、同じく解説の元小結・舞の海秀平は「私は心配ですね」と異を唱えた。

「もしけがが良くなっていて昨日のような相撲(編注:関脇・御嶽海に両差しされて寄り切られ、黒星)だとすると、昔の悪い時の稀勢の里に戻ってしまったということですから不安ですよね。私は左上腕を断裂したことがありますが、稀勢の里の左上腕がどういう状況なのか、筋肉が伸びきってしまっているのか、部分的に断裂しているのか、相撲内容からしか推測できない」

   稀勢の里は2日目のこの日、押し合いの末に突き落としで白星をあげたが、舞の海は「左を差し込もうとするも上体が起きていました。勝負が決まった瞬間、稽古場だったら左腕の痛みで顔をしかめているんだろうなと。それを必死に表情を変えないように踏ん張ったのだろうと見えました」と、けがの影響は色濃いと見ているようだった。

   前出の日刊スポーツ記事で高砂親方は「(日本相撲)協会の看板として出場するのが横綱の責務。同時に勝つことが求められるのも横綱」と、横綱としての「責任」にも言及していた。

   横綱の不調には進退問題がつきまとう。この名古屋場所では、横綱・鶴竜が右足関節外側靭帯の損傷により、4日目の12日から休場すると相撲協会が発表した。鶴竜は横綱に昇進した14年夏場所以降、優勝は2回で、休場は6度目。師匠の井筒親方(元関脇・逆鉾)は「次に出場する場所で駄目なら潔く(引退を)決断する」と述べたと報じられている。

   稀勢の里本人は2敗目を喫した11日の取組み後、「明日(12日)もしっかりやるだけ」との言葉を残すのみだった。

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