ネットの「善意」の盲点 九州豪雨で「タオル大量送付」が起きたワケ

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問い合わせ電話は1日「100件」近くに

   だが、それでもネットの「拡散」は止まらない。女性が「送らないでください」と訴えた8日以降も、ツイッターには、

「雑巾がたくさん必要だそうです」
「古いタオルわりとあるからおくろうと思う」
「まとめて現地に送ります」

とのコメント付きで、タオル支援を広く呼び掛ける投稿が寄せられていた。中には、タオル募集を中止した事などを伝えるツイートもあるのだが、「拡散」を食い止める力はなかったようだ。

   こうした「拡散」の結果、どれだけのタオルが送られてきたのだろうか。

   12日昼に当人に話を聞くと、「これまでに、段ボール500箱近くですかね」。現在も段ボール単位でタオルが届く状況だという。また、一人だけでは大量の荷物に対応できないため、周辺の住民にタオルの受け取りや仕分けの「ボランティア」も依頼しているそうだ。

   さらに、支援の「問い合わせ電話」にも追われているという。支援ができないかと尋ねてくる電話は「すべて断っている」とした上で、

「一時は、1日100件近くの問い合わせがありました。本当に、朝から晩までひっきりなしに電話がかかってくる状況で...。今は少なくなりましたけど、まだ電話は来ますよ」

としていた。

   こうした状況を説明した上で、支援への対応に追われ「日常生活が大分削られているのは事実」として、「やっぱり、過剰な支援に困っている部分はあります」と話した。

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