「皆様の支援で助かっていることは確かです。ただ、それで『困っている』部分もあるんです」――。2017年7月12日、J-CASTニュースの取材にこう話すのは、九州での豪雨被害を受けてSNSに「タオル支援」を呼び掛けた大分県日田市の女性だ。
12日昼時点で、女性の元には段ボール約500箱分のタオルが届いている。また、一時は支援に関する問い合わせ電話が1日に100件近くもかかってきた。当人は「対応に追われている」として、「まさか、こんなことになるとは...」と話す。
「古いタオル、全国から大募集」
女性は日田市で雑貨店を営んでいる。7月5日から6日にかけて九州北部を襲った記録的な豪雨の影響により、店舗と自宅の両方が床上浸水した。
浸水の影響で店舗と自宅は泥だらけになり、掃除に必要なタオルが足りなくなった。そこで、5日夜に更新したSNSで、浸水被害の状況を写真付きで紹介するとともに、
「古いタオル、全国から大募集」
などと、住所と電話番号を添えて呼び掛けた。
この呼びかけには多くのネットユーザーが反応。翌6日までにシェア数は500件を超え、大量のタオルが届くことになった。直接、店舗までタオルを届ける人もおり、6日朝に、
「タオル十分足りてます!」
と投稿。その後6日夕になって、「混乱を招く」ためタオル募集を呼び掛けた投稿を削除したことを報告した。
だが、その後も大量のタオルが届く。一部のブロガーやツイッターユーザーが、削除済みの「タオル募集」投稿の拡散を進めたことが原因だ。8日の更新で「(タオルは)送らないでください」と発信。続けて、
「タオルは現在募集しておりません。(中略)問い合わせが殺到して、対応が大変な状況です。facebookしかしていませんが、ツイッターで蔓延しているそうです。困っています。ご協力お願いします」
とも呼び掛けた。