このままでは世界が「淋病」に覆われる 抗生物質に耐性持つ淋菌が増加

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予防するには手段はひとつ

   WHOが憂慮しているのは単に耐性菌の出現だけではない。WHOのデータは医療の整った先進国からのデータのみで、世界の淋病患者およそ7800万人の大半がいるとされるアフリカ諸国や東南アジア、南米諸国の途上国の耐性菌関連データが存在しないのだ。

   耐性菌のチェックが不十分で、効果のなくなってしまった抗生物質をこれらの国で使い続けているとすれば、治療できないまま淋病のパンデミックが起きてしまう可能性もゼロではない。そのためWHOは効果が確認されている複数の抗生物質を世界各国に供給するとともに、新薬の開発にも積極的に取り組むよう呼びかけている。

   淋菌にはワクチンが存在しないため、唯一ともいえる予防法はセーフティーセックス。つまり、不特定多数との性的接触を避け、性行為やオーラルセックスなどを含む性交類似行為の際にはコンドームを使用するしかない。免疫を獲得することがないため何度でも感染する可能性もあり、セーフティーセックスの徹底が重要だ。

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