「内閣の骨格」は続投させる方針
各紙の報道によると、安倍首相は7月9日(日本時間)、滞在先のスウェーデン・ストックホルムで同行記者団と懇談し、「来月早々」に自民党役員人事と内閣改造を行う考えを明らかにした。菅義偉・官房長官や麻生太郎・副総理兼財務相といった「内閣の骨格」は続投させる方針。支持率低下については「真摯に受け止めたい」と話したという。
だが、今回も改造で支持率が回復するかは未知数だ。安倍内閣の「不支持」の内容が、安保法案の時から変化している可能性があるからだ。読売新聞は、前回17年6月の調査の際、
「安保関連法成立当時に比べ、より深刻だと受け止める向きもある。『個別の政策の是非ではなく、政権そのものに対する不信感が背景にある』(政府筋)とみられるためだ」
と指摘していた。この傾向は今回の調査結果でも読み取れる。NNNの15年8月の調査で安倍内閣を支持しない理由を聞いたところ、最も多かったのが「政策に期待がもてないから」で43.7%。次に多かったのが「安倍総理の人柄が信頼できないから」(21.0%)だった。ところが、17年7月のNNN調査では、同じ問いに対して最も多かった答えが「安倍総理の人柄が信頼できないから」(33.8%)で、「政策に期待がもてないから」(23.1%)が続いた。政策への不満が、安倍首相への人柄への不満に変化していることがうかがえる。
なお、朝日・読売の15年9月の調査では、支持または不支持の理由を質問していない。