中国の金融危機は、なぜ起らないのか 欧米からは見えない経済の本質

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高度成長による危機回避も

   経済体制の過渡期における特殊性以外に、経済発展そのものも危機回避に貢献している。中国は今世紀初頭の焦げ付きリスクを回避することができたが、その本当の理由はその後数年の経済の高度成長にあった。同時に、これほど長期に渡って不動産リスクの警告が耳元で鳴り響いていたにもかかわらず回避することができたのは、やはり経済成長と収入の増加にその理由を求めることができよう。

   当然、経済成長や収入の増加はかなりの部分で投資の増大に頼り、低成長でも投資に発展空間を提供してきた。過去数年、中国経済は「ハード・ランディング」を回避することができた。そのひとつの原因は、投資の増大を維持できたからだろう。2016年、中国の固定資産投資は2011年の2倍であった。それは過去の資本蓄積量が低かった故に、これほど早い投資速度を達成できたのだ。ただ、このように速い投資スピードは、永劫には続かない。

   上に述べた要因によって中国経済は危機を回避してきたが、これは、中国経済が今後も安泰だと言っているわけではない。ただ、悲観的な予測はこれまで一度も当たることがなかった。時代の背景にある特殊性を理解してはじめて、中国の経済現象を理解することが可能になるのだろう。過渡期における金融メカニズムの特徴、高度経済成長などには現在変化が生まれ始め、中国経済の市場化が深化し、発展レベルが高まるにつれて有利な要素は減少し、それにつれて金融リスクが高まってくる。改革の緊迫性はますます高まっているとも言える。

   (在北京ジャーナリスト 陳言)

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