東京都議選(2017年7月2日投開票)で自民党の惨敗にもかかわらず民進党が議席を減らしたことの余波が広がりつつある。
今井雅人衆院議員が7月9日にツイッターで、蓮舫代表の「二重国籍」問題があいまいにされてきたことが「うちの党はピリッとしない」原因だとして、「自ら戸籍も見せて、ハッキリ説明すること」を求めた。「二重国籍」問題をめぐっては、蓮舫氏は一貫して戸籍の内容を公開することに否定的な考えを示していた。
「今でも多くの人から、あれはどうなんだと聞かれる」
今井氏は森友学園や加計学園の問題で、党の「疑惑調査チーム」の中心的メンバーとして政府や自民党を追及してきた。蓮舫氏も7月6日の定例会見で
「(民進党議員が国会で)いい質問を行った結果、安倍内閣を追い詰める大きな一因になったと自負している」
と述べているが、それでも民進党は議席を減らしている。こういった現状に思うところあってのツイートのようだ。今井氏が7月9日早朝に発信したツイートでは、
「都議選の大敗を受けて、何をすべきか。課題は沢山あるが、まずは、蓮舫代表の二重国籍問題を解決することだ。この問題をうやむやにしてきたから、うちの党はピリッとしないのである。今でも多くの人から、あれはどうなんだと聞かれる」
などとして、「二重国籍」問題が信頼回復のネックになっているとの見方を示した。その上で次のようにツイートを続け、戸籍を公開するなどの対応を求めた。
「だが、正直僕自身も蓮舫代表の二重国籍に関して真実がまったく分からないので説明のしようがない。仲間である我々ですら分からないのだから、一般の人は尚更だ。遅きに失した感があるのは勿論だがやらないよりはよっぽどまし。自ら戸籍も見せて、ハッキリ説明することから始めなければいけないと思う」
自民議員はFBに写真つきで書類を公開
今井氏は
「僕は蓮舫代表に本来のキレを取り戻して欲しいと願っている。それが、蓮舫代表の持ち味なのだから」
ともツイートしている。確かに「二重国籍」問題では、蓮舫氏は歯切れの悪い答弁に終始している。 蓮舫氏と同様に二重国籍が問題化していた自民党の小野田紀美参院議員は16年10月、フェイスブック(FB)で
「戸籍謄本にも国籍選択が完了している旨が記載されております」
と写真付きで明らかにしたのに続き、17年5月19日、米国籍の「喪失証明書」が届いたとして、書類の写真をFBに公開した。これを受ける形で、蓮舫氏の5月25日の記者会見では
「蓮舫さんとして改めて戸籍謄本の内容を公開する考えはないか」
という質問が出たが、蓮舫氏は「ないです」と一言。公開しない理由が説明されることはなかった。