2017年7月6日、東京都環境局が3日に品川区の大井コンテナふ頭で陸揚げされたコンテナから発見されたアリが、特定外来生物であるヒアリと確認されたと発表した。7月7日現在までに都内でヒアリに刺されたという報告は確認されていない。
6月以降、兵庫や愛知、大阪の港周辺などで相次いで確認されており、女王アリが生息していた地域もある。
コンテナの中身はすでに千葉へ
都環境局によると、ヒアリが発見されたのは中国広東省の三山港から貨物船で移送され、香港で積み替え、東京港大井コンテナふ頭で陸揚げされた貨物コンテナ1個。コンテナは陸揚げ後に千葉へ移送され積み荷を運び出したうえで返却されたもので、返却時の点検中に業者がヒアリ1匹を発見したという。
都はこれまでに都内の住宅地など人口密集地でヒアリは発見されておらず、ふ頭内で発見されたヒアリについては既に駆除済としているものの、環境省や国土交通省と合同で大井コンテナふ頭の緊急調査を実施予定。さらに、ふ頭内にはベイト剤(毒餌)やトラップを設置し、万が一生息している場合でも拡散を予防するとしている。
海外からのコンテナが陸揚げされるふ頭は品川や青海にも設置されているが、これらの施設も順次調査を行う。
都環境局は「ヒアリは攻撃性が強く、刺された場合、激しい痛みを伴い、水泡状に腫れるなど人体にとって危険な生物」と注意を促し、発見した場合も捕まえたり素手で触らず、地元の区市町村や東京都環境局まで連絡するよう呼びかけている。