蓮舫おろしちゃダメですか? 民進内にくすぶる不満

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   自民党が惨敗した東京都議選(2017年7月2日投開票)で、野党にもかかわらず批判票の受け皿になれず、議席を減らしたのが民進党だ。蓮舫代表は「極めて深刻で、非常に残念な結果」だとしているが、具体的な敗因の分析はこれからだ。

   蓮舫氏は「続投」を繰り返し宣言しているが、党内からは執行部が辞任すべきだとの声もあがっており、「蓮舫おろし」が加速する可能性もある。

  • 都議選後初の定例会見に臨む民進党の蓮舫代表
    都議選後初の定例会見に臨む民進党の蓮舫代表
  • 都議選後初の定例会見に臨む民進党の蓮舫代表

毎日社説「『受け皿』になれず 深刻さがわかっているか」

   民進党は選挙前の7議席に対して23人の公認候補者を立てたが、当選したのはわずか5人の「惨敗」を喫した。この惨状には、毎日新聞が7月4日付の社説で「民進党『受け皿』になれず 深刻さがわかっているか」の見出しを掲げたほどだ。

   7月4日に開かれた常任幹事会では、蓮舫氏は都議選について「極めて深刻で、非常に残念な結果」だとする一方で、「最前線で引き続き頑張りたい」と続投を宣言した。

   当然、党内からは執行部の責任を問う声が出ている。例えば阿部知子衆院議員は7月4日にツイッターで、自民党や民進党の都連幹部が引責辞任したことを指摘した上で、

「どんな会社だって組織だって、トップや執行部が責任を取らず、現場の責任者にだけツメバラを切らせたら、職員は会社を信頼して働こうとは思わなくなる。自民党では安倍総理の権力、民進では分裂の恐怖?が執行部を独裁させる。そして民主主義はまず党内から消えてゆく。当然国民をも蔑ろにする」

などとして党本部の姿勢を疑問視した。また、朝日新聞(電子版、5日未明)によると、松野頼久衆院議員は4日、

「民進党にどんどん遠心力が働いて、崩れる方向に行っているのではないかということ。分裂含みになってきているのではないか。まだ『蓮舫おろし』に向かう方が健全で、『「もういいよ』と崩れていく方が心配」

などと言及した。

「しっかりと立て直していく。そのことに尽きる」

   7月6日に都議選後初めて開かれた蓮舫氏の定例会見でも、

「執行部に責任があるんじゃないかという声も、都議選後にたびたび聞かれる」

などとして引責辞任に関する質問が出たが、蓮舫氏は

「何度もお答え申し上げているが、しっかりと立て直していく。そのことに尽きる」

と述べるにとどめた。

   「敗因」の分析も時間がかかりそうだ。民進党は都議選の結果について、全国に11ある衆院比例区単位で開く「ブロック会議」で意見を聞き、総括する方針を7月4日の常任幹事会で決めている。7月6日の会見では、民進党と同様に安倍政権批判を展開した共産党が議席を伸ばしたにもかかわらず、民進党が議席を減らした理由を問われて、蓮舫氏は

「そこも含めて、まずブロック会議を開いて意見を聞いていく。その前に私から言う話ではない」

とコメントを避けた。都議選の総括は「急ぐ」としているが、その前提になるブロック会議が始まるのは7月11日。それ以降、常任幹事会などで総括するメドは明らかにされなかった。

都議選後に野党連携を深めるという話には「『全く』ならない」

 

   一方で、共産党などとの「野党共闘」をめぐる蓮舫氏の考え方は明確だった。蓮舫氏は

「(民進党議員が国会で)いい質問を行った結果、安倍内閣を追い詰める大きな一因になったと自負している」

だとするものの、

「それが結果として議席につながっていなかった部分、これは民進党としてしっかり受け止めてどうすべきかという話なので、ここが野党連携を深めるという話には『全く』ならない」

と、「全く」の部分に力を込めた。従来の共闘路線は維持するが、都議選を機に強化している可能性を完全否定したわけだ。

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