高齢犬は5つの「問題行動」をチェック
では、我が家のワンコが認知症になってしまった場合どうしたらよいのだろうか。愛犬家の情報サイト「ワンペディア」の「高齢になった愛犬の変化、どう向き合うべき?」の中で、東京大学付属動物医療センター行動診察科の菊池亜都子獣医師はこう説明する(要約抜粋)。
「犬の『認知症』などと呼ばれることもありますが、高齢犬は、認知機能低下のあるなしに関係なく、多かれ少なかれ脳が小さくなります。脳の変化は加齢によっても普通に起こることなので、どこからが認知症で、どこからが加齢による正常な変化なのか、という具体的な線引きはハッキリしていません」
人間の認知症よりも判断が難しいようだ。認知機能が低下すると、以下のような「問題行動」が起こる。
(1)見当識障害になる:よく知っている場所で迷子になる、よく知っている人を認識できない、ドアの蝶番側(外側)に向かう、落ち着きなく歩き回る、障害物を避けられないなど。
(2)コミュニケーションができなくなる:挨拶行動をしなくなる、なでられる・遊ぶことへの興味が低下する、今までできたお座りや伏せ、お手などのコマンド(号令)に反応しなくなる、慣れ親しんだ人や動物を攻撃するようになるなど。
(3)睡眠障害が起こる:日中に寝ていることが増える、夜間に起きていることが増える(夜吠えることも含む)、夜中に目的もなく歩き回るなど。
(4)トイレができなくなる:今までできたトイレでの排泄ができなくなる、睡眠場所で排泄するようになる、排泄場所が変化する、頻繁に失禁するなど。
(5)活動意欲が低下する:活動性や探索行動が低下する、目的もなく歩き回る、過度になめ続ける、食欲が増す/減るなど。