予防策は徹底した冷凍と加熱
農林水産省のサイトによると、クドアがどのようにしてヒラメに寄生するかは今のところ分かっていない。そのためヒラメ養殖場・種苗生産施設での検査や、クドアを体内に持つ稚魚の排除を徹底している。厚労省が公開している「生食用生鮮ヒラメによるクドアの食中毒発生状況」を見ると、患者数は2011年の473人をピークに、以後減少傾向だ。
富山県生活衛生課への取材では、2017年は先述の砺波市の事例のほか、5月にもう1件発生していた。一方で、ここ数年ベースで見ると、増加している傾向はないとの話だった。
それでも現段階では、完全に食中毒を防げているわけではない。予防策は、マイナス20度で4時間以上冷凍するか、75度で5分以上の加熱だ。目視では確認できない寄生虫なので、こうした措置を徹底するしかないだろう。