1段目と2段目のエンジンを分離する動画も
北朝鮮は7月5日16時頃(日本時間)、朝鮮中央テレビで発射実験の様子を動画つきで初めて報じた。発射の瞬間を5つ以上のアングルから撮影して繰り返して再生したほか、ミサイルに搭載したとみられるカメラから、1段目と2段目のエンジンを分離する様子だとされる動画を放送した。
今後注目されるのが米国の対応だ。トランプ氏は17年1月3日の段階で
「北朝鮮は、米国の一部に届きうる核兵器の開発が最終段階だと言っている。そんなことは起きない!」
とツイートしていた。このことから、トランプ氏にとっての越えてはならない一線「レッドライン」は、「米国に届きうるかどうか」だと見る向きもあった。だが、この「起きない!」と断言したはずのことがわずか半年で覆され、レッドラインを越えた可能性が出てきたことになる。トランプ氏は7月4日の発射実験1時間半後に、
「この若造は人生で他にすることはないのか。韓国と日本が、この状況にそんなに長く我慢できるとは思えない。おそらく中国は北朝鮮に強い働きかけをして、このナンセンスな出来事を、これっきりにするだろう」
とツイート。中国に改めて行動を求めた。
米韓両軍は北朝鮮に対抗する形で、7月5日朝に韓国東岸で日本海に向けて弾道ミサイルの同時射撃演習を実施。7月7日からドイツ・ハンブルグで開かれる20か国・地域(G20)サミットでも北朝鮮のICBM問題が重要な議題になる見通しだ。