すき家は「低糖質」
各社がホームページで公開している牛丼のカロリーを調べてみると、並盛りは吉野家が669キロカロリー、すき家は656キロカロリー、松屋が709キロカロリー。これが最上位の特盛りやメガ盛りとなれば軽く1000キロカロリーを超えていく。これに味噌汁や卵、サラダなどをつけるとなかなかの数字になりそうだ。
また、吉野家のサラシア牛丼並盛りは673キロカロリーと、カロリーだけ見れば普通の牛丼とほぼ同じ。一方、米粉入りコンニャクで作った麺に牛肉と油揚げがのる、すき家のロカボ牛麺(490円)も、糖質は牛丼並盛りの約5分の1だが食味にはこだわった。味付けはあえて濃いめにし、麺ももっちりした食感を重視。ボリューム感と食べ応えで満足してもらうことを狙う。あくまで値ごろ感とおなかの満足を求めるサラリーマン向けだ。
こうした各社の取り組みは、裏を返すと、牛丼チェーンの来店客向けだけに、ヘルシーな食事にこだわるというよりは「ちょっと健康も気にしたい」というニーズを掘り起こそうということか。健康を意識するチェーン側の戦略が功を奏するか注目される。