膝のポキポキ音が将来の歩行困難に 変形性膝関節症の発症リスク3倍増

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   「ポキポキ」「ギシギシ」......。しゃがんだり、立ちあがったりした時、膝からイヤ~な音がすることはないだろうか。手の指をポキポキ鳴らすように気楽に考えていると大変だ。

   米テキサス州のベイラー医科大学のチームが、ポキポキ音の頻度の高い人ほど、将来、膝の痛みを伴い、ひどい場合は歩くのが困難になる変形性膝関節症のリスクが高まるという研究をまとめ、米医学誌「Arthritis Care&Research」(電子版)の2017年5月4日号に発表した。

  • 膝がポキポキ鳴ったら要注意
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安静時にも痛みがとれず、膝がピンと伸びなくなる

   変形性膝関節症は、日本整形外科学会のウェブサイトによると、高齢者になるほど罹患率は高くなる病気で、こう説明している(要約抜粋)。

「男女比は1:4で女性に多くみられる。主な症状は膝の痛みと水がたまること。初期では立ち上がり、歩きはじめなど動作の開始時のみに痛み、休めば痛みがとれるが、正座や階段の昇降が困難となり(中期)、末期になると、安静時にも痛みがとれず、変形が目立ち、膝がピンと伸びず歩行が困難になる」
「原因は関節軟骨の老化によることが多く、肥満や遺伝的要因も関与している。また、骨折、靱帯や半月板損傷などの外傷、化膿性関節炎などの感染の後遺症として発症することがある。加齢によるものでは、関節の軟骨が年齢とともに弾力性を失い、使い過ぎによりすり減り、関節が変形する」

   治療方法としては、「症状が軽い場合は痛み止めの内服薬や外用薬を使い、膝関節内にヒアルロン酸の注射などをする。また、太ももの筋力強化や関節可動域の改善訓練などのリハビリを行ったり、膝を温めたりする物理療法を行う。このような治療でも治らない場合は手術も検討する。これには内視鏡手術、高位脛骨骨切り術(骨を切って変形を矯正する)、人工膝関節置換術などがある」

   いずれにしろ、変形性膝関節症にならないよう、日頃からしっかり予防した方がいいようだ。

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