米カリフォルニア州、末期患者の死ぬ権利容認 半年間で111人が死を選ぶ

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日本では尊厳死も扱いが微妙だが

   米国では、延命治療や無意味な治療を拒否し死を迎える意味での尊厳死は法的に認められている。尊厳死を推進している米国のNPO「Death with Dignity National Center」によると、患者が冷静かつ明確に延命などを拒否しているのに、医師が強引に措置を行ったり、家族が患者本人の意志を無視した治療などを要求した場合は、罪に問われたり裁判所に差し止めを依頼することができるという。

   日本の事情はどうか。まず安楽死は日本でも違法だ。過去には例外的に一定の要件を満たせば必ずしも違法ではないとする司法判断も出ているが、原則的には殺人と見なされる。尊厳死については微妙なところで、尊厳死を推奨するような法律などは存在しない。

   前述の尊厳死協会などは尊厳死が憲法で保障されている基本的人権のひとつ、幸福追求権に含まれるとして「法的に認められている」との立場を示している。医療の限界や回復の見込みがない場合には、治療中止が認められるとする司法判断は確かに示されているが、医師や家族が治療続行を希望した場合に止めるような強制力があるわけではない。

   日本でも米国でも、尊厳死やELOAのように患者が積極的に死を選ぶことが容認されれば安易な自殺を推奨することにつながりかねないとし、安楽死はもちろん尊厳死に反対する団体も存在する。

   もし自分が治療の見込みがない末期の患者になったとき、どのような選択肢があることが理想的だろうか。

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