前人未到の記録が途絶えた。2017年7月2日10時から東京都渋谷区の将棋会館で、竜王戦決勝トーナメント2回戦が行われた。プロデビュー以来公式戦で29連勝を達成していた藤井聡太四段が佐々木勇気五段に敗北を喫し、30連勝とはならなかった。
佐々木五段は非公式戦で藤井四段に勝利しており、藤井四段は雪辱を果たしたいところだったが、一歩及ばなかった。
スイス・ジュネーブ生まれの有望棋士
藤井四段と佐々木五段の対局は、東京都渋谷区の将棋会館で2017年7月2日10時から始まった。21時30分ころ、藤井四段が投了、佐々木五段が勝利を収めた。
藤井四段を破った佐々木五段は、1994年8月5日、スイス・ジュネーブ生まれの22歳。2歳までフランスで育ち、日本に帰国した5歳ごろから将棋を始め、その後2010年に16歳でプロ入りしている。端正な顔立ちでも知られ、「佐々木勇気五段イケメン」「佐々木勇気かっこいいなぁ...」といったコメントがSNSで散見されている。
ただ、実力は折り紙つき。小学4年生にして「小学生将棋名人戦」で優勝を果たしており、また三段への昇格は2008年で、当時13歳8か月だった。これは藤井聡太四段の13歳2か月に次ぐ2位タイの年少記録で、将来を嘱望される棋士の一人だ。
佐々木五段「連勝止める」
佐々木五段は藤井四段の研究に余念がなく、これまでの藤井四段の対局を鋭い眼差しで見ていたことがテレビなどで話題になっていた。「最強の刺客」との声も上がっており、29連勝を達成した2017年6月26日の対局を見て「周りの雰囲気に飲まれずに連勝を止める気で臨みます」と強気なコメントをしていた。
非公式戦ではあるものの、佐々木五段は藤井四段を破った経験を持っていた。2016年の5月1日の第23回岡崎将棋まつり公開対局では、佐々木五段が154手で藤井四段を退けている。
藤井四段の敗北をうけて、インターネット上では、残念がる声が相次いだ。
「えええ藤井四段負けたんかぁぁぁーーーーうわぁぁーーー」
「負けた。 でも、ここまでよく頑張ったよ。」
「藤井四段連勝ストップ残念」
「ああ藤井四段、佐々木五段に敗北です...お疲れ様でした!!」