株価は上がらず、役員報酬は上がる
株主はさらに続ける。
「株価が上がらないのに、役員報酬だけが増えているのはなぜか」
佐藤社長は、
「2015年5月にストックオプション報酬を廃止して、業績連動型報酬を導入した。年度業績に対する報酬を翌年7月以降に支給するように変更したことが(役員報酬が増えた)要因であり、具体的には2015年度は月俸のみであるのに対し、2016年度には月俸に加えて2015年度分の業績連動報酬が支給されたことによる。報酬は、社外取締役のみで構成され報酬委員会で、予め定めた報酬の決定方針に従って決定しており、透明性・客観性の高いプロセスを経て定められるものであることを、ご理解願いたい」
と返した。
たしかに、みずほFGの株価は、メガバンク3行の中で最低レベルだ。
メガバンクの株価をみると、リーマン・ショック後の08年秋に大きく値下がり。みずほFG株は232円、三井住友FG株は3450円前後、三菱UFJFG株は598円を付けていた(いずれも、08年10月平均)。
しかし、みずほFG株はその後も低迷。2010年10月には117円まで値下がり。110~150円前後をさまよった。2017年6月30日の終値は、前日比30銭安の205円40銭と、動きは鈍い。 一方、三井住友FG株は09年11月に2645円まで値下がりしたが、13年11月には一時5000円台まで上昇。2017年6月30日の終値は、前日比13円高の4379円を付けている。
また、三菱UFJFG株も12年5月には340円台まで下落したが、その後はアベノミクスの後押しもあり急回復。14~15年には600円台、15年7月には900円を付けた。2017年6月30日の終値は40銭安の754円80銭だった。