ひふみん引退会見、藤井四段を「すごい」と感じた対局中の出来事明かす

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   2017年6月20日に現役引退となった「ひふみん」こと、棋士の加藤一二三九段(77)が30日、東京の将棋会館で引退記者会見を開いた。

   加藤九段は現在の心境を「大変すっきりした気持ちです」と述べ、63年にわたる現役生活や名局の数々を振り返った。

  • 加藤一二三九段が引退会見を開いた(画像は加藤九段のツイッターより)
    加藤一二三九段が引退会見を開いた(画像は加藤九段のツイッターより)
  • 加藤一二三九段が引退会見を開いた(画像は加藤九段のツイッターより)

藤井四段は欠点のない「秀才型の天才」

   会見では、加藤九段との対局がプロデビュー戦となった藤井聡太四段(14)の印象について問われると、「秀才型の天才」であると評価し、戦い上手・作戦上手だと分析した。

   加藤九段は昨年12月の対局を振り返り、エピソードとともに感心した点を2つ挙げた。ひとつは、おやつの時間に加藤九段がチーズに口をつけたのを確認してから藤井四段がチョコレートを食べ始めたこと。

「藤井四段が先に食べても全くマナー違反じゃないし、失礼でもないんですけども、藤井四段は私がチーズを食べ始めたのを待っておやつを食べ始めたことに好感を持ちました。藤井四段は先輩に対する気遣いができてるなと思って感心しました」
 

   もうひとつは、対局の終盤での出来事。藤井四段が加藤九段の顔をチラッと見る瞬間があったという。

「私に視線で何を送ってるんだろうと思って盤面を5分ほど見たところ、『加藤先生、あなたの方が面白いと思ってるんでしょう。だけども、この将棋は私、藤井聡太が勝ってますよ』ってことを送ってくれたんですよ。この少年はなかなかすごいと思って非常に感心しました」

それでも藤井四段が29連勝を成し遂げるとは想像もしなかったといい、「欠点がひとつもない」と絶賛した。

   藤井四段が加藤九段の引退を「寂しい」とコメントしたことに関しては、「ほろっ」と哀感が漂ったと明かし、

「素晴らしい後継者を得た。感動した」

と、藤井四段の実力から人柄まで褒めちぎった。

   加藤九段は今月20日、第30期竜王戦6組の対局で高野智史四段に敗れ、現役を引退した。今後も公演やイベント、本の執筆、宮城県の仙台白百合女子大学の客員教授など精力的に活動する。

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