いざ、試乗してみると...
続けて、このベテラン運転手に試乗を依頼し、電気の走りとストレスの関係について率直な感想を聞いてみた。
ノートe-POWER(ナンバー部分は編集部で加工)
今回、試乗車として選んだのは16年11月に発売された「ノートe-POWER」だ。動画を制作した日産のヒット車で、発売以来売り上げは絶好調。16年11月~17年5月のわずか7か月で「ノート」全体で10万台を売り上げている。
「ノート e-POWER」のキャッチコピーは「一踏み惚れ」。これは、100%電気モーターでの走行による同車のスムーズな加速性能を一言で表したコピーだ。
また、「ノートe-POWER」はガソリンエンジンで発電した電力を使って走行用のモーターを駆動させている点も特徴だ。そのため、「電気の走り」を実現するとともに、通常の電気自動車に比べて「不便さ」も指摘される充電の手間を省くことに成功している。
今回の試乗ルートは、タクシー運転手が「走りたくない道」の一つに挙げた新宿周辺だ。J-CASTニュース編集部のある麹町をスタート地点に新宿方面へと向かい、歩行者がとくに多い「新宿アルタ前」交差点などを40分ほど走行した。
車内の広さにも驚いていた
タクシー運転手は「ノートe-POWER」の試乗を始めてすぐ、「ちょっとこれ予想以上ですね」と驚いた様子。出発地点の麹町周辺は狭い交差点が多く、ストップ&ゴーが多く神経を使う運転となったが、運転手は、
「走り出しがすごく綺麗なので、運転していて楽しいです。まだ乗り始めてすぐなので何とも言えませんが、仮にいつもの仕事のように一日中乗っていると考えたら、確かにストレスが減るというのも分かる気がしますね」
と目を丸くしていた。
「e-POWERドライブ」を実感できるECOモードに
続けて、アクセルペダルの踏み戻しだけで加速・減速ができる「e-POWERドライブ」を試すことに。アクセルを離すと強いブレーキがかかる仕様に最初は戸惑っていた様子の運転手だったが、気付けば、
「これ、スゴいですね。アクセルの戻し方でブレーキのかかり具合が変わってくるので、本当にアクセルペダルだけでスムーズに運転できますよ」
と絶賛の様子。さらに運転を続けると、「ブレーキのかかり方が本当に綺麗です」とも漏らした。仕事中は「かなりブレーキングに気を使っている」という運転手だが、この「e-POWERドライブ」については、
「アクセルを離すだけで理想に近いブレーキがかかるんですよ。本当に、二種免許(編注・タクシーやバスの運転手など、客を乗せて運転する際に必要となる免許の種類)取得の際に教官に指導された通りのブレーキングに近いです」
と「ベタ褒め」していた。また、ブレーキを踏む回数が激減するため、足の疲れが減るのではないか、と記者が質問すると、「そうかもしれません。特にタクシーですと、長時間運転しているので、この違いは大きいと思います」としていた。